八女に200人「第5回九州町並みゼミ八女福島大会」&「第5回まちなみフォーラム福岡」
「第5回九州町並みゼミ八女福島大会」&「第5回まちなみフォーラム福岡」が、9月30日(土)〜10月1日(日)に「おりなす八女」で開催されました。第29回全国町並みゼミ八女大会プレゼミをきっかけにして始まった九州町並みゼミは7年ぶり、第35回福岡大会をきっかけにして毎年開催されている福岡県内の「まちなみフォーラム」に加え、今回は九州内の重伝建地区の方々が八女の重伝建選定15周年のお祝いにかけつけ、約200人が集まりました。
初日午前中にドキュメンタリー映画「まちや紳士録」が上映され、午後は八女の町並みを見学をスタートに、開催セレモニー、続いて、NPO法人塩田津町並み保存会(佐賀県嬉野市)、雲仙市教育委員会(長崎県神代(こおじろ)小路)、NPO法人小保(こぼ)・榎津藩境のまち保存会(福岡家大川市)、新町・古町町屋研究会(熊本県熊本市)の4団体が「各地からの報告」を、さらにまちなみパネルディスカッション「危機に瀕する歴史的建築物の再生と観光まちづくり」では、連盟理事の大森洋子・久留米工業大学教授をコーディネーターに、篠山を中心とした兵庫県内の動き、佐賀県佐賀市の市所有の間歴史的建造物活用、宮崎県日南市油津の登録文化財の活用、地元八女の郡役所の取組みが報告されました。情報交換交流会の後は、八女ゼミから始まった夜なべ談義へ。翌日は、「伝統建築技術の継承・育成の課題とは」、「空き家の再生活用と移住受入れの課題度は」の二つのテーマに分かれて分科会を開催、閉会セレモニーで分科会の情報を共有した後、八女市内のもう一つの重伝建地区の黒木の見学会が開催されました。
映画「まちや紳士録」で題材となっていた旧郡役所は、修理が進行中ですが、酒屋と絵本のお店が入居し、広い空間はちょうどイベントスペースとして使われていました。大きな駐車場がある「八女観光物産館」から町並みに入るちょうど入口に位置することから、酒屋で店番しているNPO法人八女空き家再生スイッチ理事長の高橋康太郎さんが案内をするような形になって観光客にも評判がいいとのこと、もう1軒、修理現場を見せてもらった旧寺崎邸は10月から九州築後のものづくりのアンテナショップ「うなぎの寝床」2号店としてオープンし、連続講座など新たな活動が始まっていて、若い世代が活躍する場となっています。八女のみなさんの長い活動の成果を見せてもらった大会でした。
*ユーチューブから九州町並みゼミの様子を見ることができます: